2013年7月30日火曜日

鍼灸の保険治療

 うちも保険治療を行っていたのですが、手続きが面倒なため、利用する方が少なく、現在は取り扱っていません。

一般の方は、保険を使って鍼灸治療ができると思っている人は少ないですよね。逆に、病院や鍼灸整骨院に行ったときに、保険で鍼治療やってもらいましたよという方もいるかもしれません。その場合、鍼灸で保険請求しているわけではありません。あくまでも通常の治療のサービスとしてやっているだけです。

鍼灸で保険治療ができる疾患が決まっています。

神経痛 リウマチ 頚腕症候群 五十肩 腰痛症 頸椎捻挫後遺症

基本的には、この6つです。この疾患であっても治療に来られて、すぐに治療できるわけではありません。医師の同意書が必要になります。

しかも、また面倒なのが、保険治療(療養費の支給対象)の対象になるのが、「慢性病で医師による適当な治療手段のないもの」なんですね。
これは、どういうことかというと、例えばですね。

50代男性Aさん
最近、肩を上げると痛みがでたり、夜に少し疼きがでるようになったので、五十肩かな~と思い、鍼灸で保険治療したいってなりますと、まず病院で治療をしないといけません。それで、病院で治療をして、いろいろな治療をやり尽したけど、効果がでない。では鍼灸治療でということになります。

つまり、早急に鍼灸治療をしたくても、すぐにはできないということになります。

それでまぁ、時間かかっていざ鍼灸治療となると、医師に同意書を書いてもらわないといけません。ただ、ほとんどの医師は同意書を書いてくれません。(笑)
まぁ当然ですよね。、「慢性病で医師による適当な治療手段のないもの」ですからね。鍼灸治療をするのだったら、うちに通っていれば治るんだから必要ないと思いますよね。

あとはいろいろな大人の事情があります。患者さん自身が望んでも、書いてもらえないこともあります。
医師側からすると、どういった治療をするかわからない。紹介して何かあった時の責任。医師会からの通達etc...まぁいろいろです。

でさらに面倒なのが、併用治療ができない。病院でシップを出してもらい、鍼灸治療をするというようなことはできないんです。

でもう一つ、認められるたとしても、1つの疾患しか治療できません。五十肩と腰痛があっても、どちらか一つしか治療できません。

それでまたもう一つ、この同意書の有効期限が3か月です。それ以降、治療する場合は、再度同意してもらわないといけません。口頭での同意でもかまわなくなったのですが、医師からするとそういうわけにはいかないですよね。どういう状態か確認した上で同意したいもんです。

コンスタントに治療に通える方ならいいかもしれません。3か月くらい経った時に再同意が必要なので、再同意してもらってくださいね。と直接患者さんに言えますから。
それが、たまにしか来れない人であったら、3か月すぎたころに、治療に来られても、再同意をしてもらってからでないと保険での治療ができないので、その時は実費治療になります。(笑)

なんちゅう制度やねんでしょ?伝わってますかね?仕事が定年になって時間に余裕のあるかたであれば、まだいいかもしれません。それが仕事している人だったら、そんな行ったり来たり、貴重な時間が無駄ですよね。

最近、ちょくちょくと問い合わせがあるので、少し書かせてもらいました。

こういったことに限らず、いろいろな法律や制度に限界が出てきていますよね。作った当時と時代は変わり、生活のスタイルや過ごし方、病気の種類など、柔軟に変えていって欲しいもんです。



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