2019年11月29日金曜日

休息

元横綱稀勢の里が、自身のケガについて語っていた記事がありました。その中で、自身がなぜケガをしたかがわかってきましたとおっしゃっています。
「それは、稽古のし過ぎです。人間の体にとって必要な、休養の重要性をわかっていませんでした。私は1年365日、基本的に稽古を休まない人間でした。それが強くなる唯一の道だと信じていたのです。ところが、場所前と場所後にエコーで筋組織を調べてみると、場所が終わってからは、1ミリか2ミリほど、筋肉が削れていました。
 稽古をすればするほど強くなれると信じていた自分にとっては衝撃的な事実でした。やればやるほど負担も大きく、筋肉が痩せていく。私に必要だったのは休養だったのです。
 そうした基本的な人体の知識さえ知らず、土俵の上で戦っていたのが私の土俵人生でした」
ごくごく当たり前のことです。スポーツをやる皆さんも、何をいまさらと思うかもしれません。けど、これを当たり前にできるって難しい。
スポーツや競技が好きであればあるほど難しくなります。寝る間を惜しんでといいますが、寝ても覚めてもそのことばかり考え、上手くなりたいと思ったら、自然と体を動かしてしまいます。
やればやっただけ上手くなる。
練習をしておかないと不安になる。
体が衰えるんじゃないか。
体が硬くなるんじゃないか。
他の人はもっとやっているんじゃないか。
休むことは、サボっている、怠けている、自分に甘いから。
そんな風に思うからかもしれません。学生時代はスポーツをやっていたので、その気持ちはもの凄くわかります。毎日、家に帰ってからも走っていました。笑 うちの鍼灸院にもそういう患者さんがいらっしゃいます。
筋肉が削れたり
腱が損傷したり
軟骨が損傷したり
時間が経過したら回復すると思っているかもしれませんが、残念ながら回復しません。自分で自分の体を大事にしないといけません。
こんな話をすると、患者さんはいらっしゃらなくなります。鍼灸院にそんなことを言われるために来たんじゃないと。
鍼灸で痛みがとれると、今まで以上にスポーツや競技をやるようになります。
なんかあったら先生のところに来たらいいんで。
と言われるようになります。ジレンマです。痛みを何とかしたい、パフォーマンスアップの助けになりたいと思う反面、やったらやった分だけ痛めてしまう。
施術=休息
ではありません。そこを再度考えていただきたいです。
日曜日は大阪マラソンですね。マラソンは競技の特性上なのか、練習し続ける人が多いように思います。休息とうまく付き合ってほしいですね。
うちの鍼はスポーツをやる人と相性がいいので、なおさら思います。

大阪吹田-江坂駅の鍼灸院
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
電話:06-6821-3000

2019年11月11日月曜日

冬支度


木枯らしが吹き、一気に寒くなってきたので、冬支度です。

ベッドに敷く、電気毛布を設置しました。去年は、11月5日に設置しているので、6日も遅いことになります。

季節の変わり目というのは、院内の温度設定が非常に悩ましいのです。暖房を入れるのには早い。何もなしだとすこし寒い。

外から歩いていらっしゃる方は暑いと感じますし、そうでない人は肌寒いと感じます。

なのでこの時期は、赤外線を照射しながら施術をします。寒いと筋肉は緊張しますし、交感神経も優位になります。そうすると、鍼の刺激を強く感じてしまいます。

痛いわけです。

リラックスして受けてもらうのに、適度な暖かさというのは欠かせません。温熱により、体は安心、リラックスし、副交感神経が優位になって、全身に血液が促され、手足がポカポカして、内臓が活発に動き出します。

そうなると、鍼灸の効果が発揮されやすくなります。

体がリラックスしていると、鍼も心地よく感じます。

大阪吹田-江坂駅の鍼灸院
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
電話:06-6821-3000

2019年11月6日水曜日

季節の変わり目

大阪では、4日に「木枯らし一号」が吹いたそうで、去年より18日も早かったようです。

そもそも、木枯らし一号って何やねん?

ほとんどの人が同じことを思っているかもしれません。

その年の、秋から冬に初めて吹く、強い北風のことをいいます。いよいよ冬の到来になります。

夏は、南から吹く風ですね。

何が違うのか

・北風は、乾いた冷たい風
・南風は、湿った暖かい風

季節の変わり目に、風が変わるので体調にも大きく影響します。季節の変わり目に体調を崩すという方も多いかもしれませんが、風や湿度、気圧配置に身体が反応します。

人間も自然の一部ということを痛感します。

冬に風邪やインフルエンザが流行るのは、乾いた冷たい風が吹いているからといえます。
体の水分が奪われるということは、免疫を司る各粘膜が乾いて機能が低下するからです。
粘膜=鼻、喉、口、気道など


さらに、体は冷えます。血流は低下し、筋肉だけでなく内臓などの機能も低下します。

うちの患者さんでいうと、寝違えやぎっくり腰が増えます。

これらは、筋肉の急激な緊張です。

冷え、血流の低下は、筋肉を硬くさせるのは当然ですが、乾燥により血管内の水分量が低下します。血液の成分はドロッとしてきます。それによっても筋肉を硬くさせます。熱中症と同じ原理です。熱中症になると足や全身がツッタリ、緊張したりします。汗をかいて水分量が低下する夏とは違いますが、同じようなことが起きることになります。

東洋医学で「風邪」は、風の邪気のことをいいます。風の邪がからだに入ることにより、風邪になる。風は字のごとく、全身を駆け巡る、だから全身症状である倦怠感や関節の痛みになる。

夏、冬に関わらず、水分補給が重要になります。

血液がどろどろにならない食事も重要です。

血流を促す運動が重要です。

患者さんが言ってました。人間何かを変えるということは非常に難しいと。わかっていてもできないのが人間ですと。

的をえています。僕も変わりたいものです(笑)


大阪吹田-江坂駅の鍼灸院
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
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