2013年10月27日日曜日

咀嚼

 口の中で、食べ物をよく噛み砕き、味わうこと。

最近、お腹の調子の悪い患者さんや胃下垂治療の患者さんとお話をしていると、早食い、よく噛まないで飲み込む、食事時間が短いといった方が多いように思います。

もともと日本人は、早食いだといわれますが、最近とくにこの傾向が強いような感じます。小さい頃、「よく噛んで食べなさい」といわれましたが、なぜよく噛んで食べたほうがいいのかということを知らない方が、意外に多いんじゃないでしょうか。

単純に言うと、消化器系全体の負担が軽減します。

だから?って思いました?ですよね。

そう思った方は、まだまだお若い方でしょうし、元気な方ですね。人間というのは老化してきます。内臓器官を含めた全部が老化していくんです。内臓も筋肉でできています。当然筋力は落ちて、分泌物の出る量が低下し、栄養を吸収する力は低下します。
食後の胃もたれ、起床後のお腹の不快感、朝食が食べれない...etc

思い当たる方は、内臓機能の低下、新陳代謝の低下など、老化が始まっています。

ちなみに、消化と聞いて、体のどの器官が消化をすると思います?

胃?小腸?大腸?

どれも消化をするのですが、忘れてはいけないのが口です。口も消化をするんです。体の消化をする器官を消化器系というのですが、口、咽頭、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門までが消化器系といわれる器官です。

さらに、この消化器系の中でも、自分の意思でどうにかできる器官、それが口です。胃に対して動け、動けと念じても自分の意思では動いてくれませんよね。口以外の他の消化器系も同じです。肛門に関しては、ある程度どうにかできますが、う~んおもしろいですね。入口と出口は、自分の意思で制御できる。
 とりあえず口は制御できるので、食事の仕方というのは非常に重要なんです。

咀嚼するとどうなるか
・食べ物が砕かれ、小さく、細かくなる
・唾液がたくさん出る
・上の二つの作用により、柔らかくなる。
・飲み込むのに時間をかけられる

こんなところでしょうか。当たり前のことを当たり前にする。難しいですよね。体を動かすのと一緒です。運動したほうがいいとわかっていても、面倒ですし、死ぬわけでもないのでね。

よく噛むのも一緒で、つい忙しかったり、テレビを見ていたり、長年のクセできにせず、噛まずに早食いになってしまう。


・よく噛むと、満腹中枢を刺激するので、沢山食べなくてもよくなる。
・噛むことにより、食材本来の味が出てきて、味覚を感じるので、味付けを濃くしなくてもよくなる。
・唾液は消化酵素なので、食べ物が消化しやすい状態になり、胃液を沢山出さなくてもよくなる。蠕動運動をたくさんしなくてもよくなる。
・唾液により、口の中が清掃され、抗菌作用にもなる。

患者さんに話をしている自分自身が、早食いなので、最近はよく噛むようにしています。僕もぼちぼち若くないので気を付けないといけませんよね。

胃の話は次回にしようかと思いますが、少し触り程度。

ストレスがかかると胃液の分泌が急激にへりますし、胃の動きも悪くなります。なので、食欲がわかなくなったり、食べる量が減りますし、動きが悪いので気持ち悪くなります。

現代人はこんな方ばっかりじゃないでしょうかね。こんな時こそ、鍼灸治療です。(笑) 鍼灸の刺激で内臓の動きを活発にさせましょう。 

 

 

 



2013年10月21日月曜日

腱板

筋肉というのは、皆さんがイメージする伸びたり縮んだりする筋腹という部分と腱といわれる部分があります。腱というのは手をいっぱい広げたときに手の甲に出るスジです。

下の図は前腕の解剖図なんですけど、赤い部分が筋腹で、先の白い紐みたいなのが腱です。

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腱というのは、筋腹とは違い治りが悪いといわれています。
腱の治癒の過程は、複数の説があって、筋肉と同じように再生するという人もいれば、瘢痕組織となって結びつくだけという人もあるので難しいところなのですが、一般的には治りは悪いです。

自分自身がそうなのですが、肩の関節の腱板が野球のせいで痛めています。フォームが悪いのと、筋力がないのに投げすぎなのと、トレーニングをきちっとできなかったから仕方ありませんが、痛みは常にあります。

横浜に来てから野球をしていないのに、痛みがあるということは腱や関節唇に損傷があるからなんですね。スポーツをやる場合、骨折したり、脱臼したり、肉離れを起こしたり、ひどい痛みでないとプレーをやめないですよね。

痛みを我慢しながらやり続けます。或いは、1週間ほど休めばある程度痛みは緩和されるので、プレーを再開します。

9割の方がこういった状態だと思います。

肩を例にすると
①負担のかかる動き、繰り返しの動き、などにより、同じ箇所に負担がかかって炎症が出て痛みが出ます

②炎症が治まって痛みがなくなると、再開して同じ箇所に負担がかかります。再度炎症がでて痛みが出ます

③上の過程を繰り返すと、炎症を超えて損傷してしまいます

④損傷すると痛みがより強くなり、これじゃまずいと安静にしますが、ある程度置いていると損傷が回復(組織が結合しただけ)しますが、結合しただけなので簡単に損傷してしまいます。

こんな感じで、安静にしても治らなくなってきます。しかも、他の筋肉で代用が効くので、投げ方を変えたり、動かし方を変えるだけで何とかやれちゃうんですよね。けど、やることは一緒なので少なからず同じ場所に負担がきます。

こうなると、鍼灸でもなかなか治りません。最初の段階で、フォームの改善や、筋力のアップをして、それができるまでプレーをしないくらの覚悟が必要になります。この時に、鍼灸治療も併用すれば、治りも早くなります。

ただ9割の人ができません。僕もその一人でしたからね。だから早めになんとかしたいんですけどね。

以前から書いているように、なかなかそういうのを教えてもらえません。うまくなることは教えてくれても、ケガした時、痛みがるときどうしたらいいかはね。

それで、皆さんよく言うんです。病院に行っても、シップ出されて安静にしてなさいって言われるだけだと。現状そうなんですよね。

いかにいい医療機関を見つけるか重要ですよね。参考までに下に紹介しておきますね。

アタックネット スポーツクリニック

ここで紹介されているクリニックは、スポーツ専門医のいる病院で、且つ競技に復帰までののプログラムもしっかりとたててくれるクリニックです。おそらく。

初期の痛みの際は、専門医の受診をおススメします。それにプラスして鍼灸治療をすればより治りは早くなるので、まず自分がどういう状態で、どうしないといけないかというのをしっかり把握して、治療を進めなければいけません。

とまぁ最近、スポーツ障害で来られる方が増えてきているんですよ。

長く競技を続けたければ、ただ整骨院や鍼灸院に通えばいいというわけではないんです。良い治療家や病院に巡り合うこと、見つけることが重要なんで、紹介させていたできました。

といいながら、自分の方も専門医に診てもらっていないので、一度診てもらおうかなと思っています。



2013年10月15日火曜日

台風

 今晩から、明日朝にかけて、大型の台風が関東南岸を通過するようですね。

都内の学校は休校になるようですね。雨、風ともに強くなりそうなので、注意が必要ですね。

こんな日は出歩かないのが一番なのですが、どうしても治療がしたいというのがあると思います。

そんな時は、北京堂の送迎サービスを是非利用していただきたいと思います。平日限定ではありますが、北京堂と駅までを送迎します。下にリンクしておきますのでご覧ください。

北京堂送迎サービス

 



2013年10月9日水曜日

残暑?

 電気毛布を出せば、気温がぐんぐん上がり夏日が続くという、よくわからない天気ですね。こういうのを異常気象って言うんでしょうね。

さて、うちの治療所兼自宅は、築50年になる古民家?です。(笑) そのせいか、1階の湿気はなかなかのもので、物置や靴箱、押し入れのそこらかしこに設置している湿気取りが、あっという間に水分で一杯になります。

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適度に換気をして、中の空気を入れ替えてやらないといけません。台風の湿気も相まって、外の風も湿気たっぷりですよね。

当然、人間の体は湿気の影響を受けます。いっぱい汗をかいて、体の水分を入れ替えないといけません。スポーツの秋ですから、体いっぱい動かして汗をかきましょう。

 



2013年10月6日日曜日

冬支度

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昨日一昨日と、一気に秋冬モードになっていたので、北京堂も冬支度です。ベッドの下に電気毛布を敷きました。例年、急に気温が下がるのである程度準備しておかないとね。

あとは、石油ヒーターをいついれるかですね。しかし、冬は嫌いです。半年ほど寒い日が続くと思うと…。

季節の変わり目、体調にも影響しますんで、とりあえずよく休んで、営気を養いましょう。



2013年10月4日金曜日

わかっちゃいるけど

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TVでもやたらとCMしている「体のふしぎ」

初回は190円ということで、買ってしまいました。2回目は690円、三回目は1190円。

よく読むと、30回もあるという。単純にトータルで4万円近くなります。(笑)

はっきり言ってもっといい参考書買えます。わかってはいたんですけど、10回程度かなと思っていたんですよね。まさかの30回。

続けるか悩みます。男はこういうの弱いんですよね~。



2013年10月1日火曜日

使いわけ

身体の調子が悪いとき、痛みがあったときに、どこにいったらいいかわからない。

よく聞かれることです。

ある患者さん、テニスをしていて、足が痛くなった。電話で聞くところによると、整骨院に2軒ほど、マッサージ屋に1軒いったが、痛みはかわらなかったとのこと。変化がないから、肉離れかもしれない。

肉離れだったら、整骨院で適切に処置してくれそうなものです。整骨院が保険適応でみれる数少ない疾患ですからね。けれど、マッサージをグイグイやられたり、鍼を少しやってくれたりという治療だったそうです。。

肉離れなら、マッサージはいけませんし、安静が一番です。さて、ですよね。

皆さんは、こんな時どうされますか?
こういう場合は、かかりつけの医療機関(病院、鍼灸院、整骨院)がなければ、まずは整形外科です。さらに、スポーツ専門医がいるところがいいですね。

高齢であったり、ぶつかってのケガであったり、そういったのでなければ、骨がどうこうとかは、ほとんどありません。こういった場合は軟部組織(筋肉、靭帯、腱、軟骨)の損傷の確率が高い。触診や徒手検査でもある程度わかりますが、しっかりと判断をするには、MRI検査をする必要があります。

実際来られて、問診をすると、脛の上あたりから膝の外側あたりが痛いとおっしゃっています。腫れや熱感、内出血はありません。肉離れとは考えにくい。

徒手検査をすると、膝関節外側に半月板の損傷と考えられる反応があります。こういった場合は、整形外科の受診が基本です。鍼灸院や整骨院で、ある程度状態がわかっていても、確定診断はできません。スポーツをする患者さんの多くは休むことを極端に嫌がります。テーピングや痛みをごまかしながら、競技を続けたくなるわけです。

こういった症状で無理に競技を続けると、悪化する一方です。そういった状態にしないためにも、客観的な証拠がいるわけですね。(笑) MRI画像を見て、靭帯が切れています。半月板が損傷しています。そういったものを見れば納得がいきますよね。

こういった状態、ひどくて手術する以外は、基本的には患部の血流改善、筋緊張の緩和です。どんどん新鮮な酸素と血液を供給して、患部の痛みの物質や老廃物、酸化した血液を流していくしかありません。マッサージでも、鍼灸でも手段は何でも構いませんが、効率よくそれがやれれば、早く痛みもなくなります。靭帯や半月板は損傷しても回復はしないので、周りの筋力アップ、膝への負担を減らすフォームや動き方、シューズ、足底坂の着用なども重要になってきます。

病院が嫌い、苦手、診断してくれるだけで治らないと思っている人、上手に活用していただきたいものです。