2012年6月27日水曜日

ふくらはぎの痛み

 今日は、ふくらはぎの痛みを取り上げたいと思います。
肩や腰の痛みほどメジャーではありませんが、臨床でも比較的多くみられる痛みです。

具体的には、ふくらはぎが痛い、つる、だるいなど、症状的にはこんな感じでしょうかね。

ふくらはぎの痛みの原因ですが、一番多いのが筋疲労です。筋疲労により足がつる、こむら返り(関西ではコブラ返りといいます)になります。皆さんも一度は経験したことがあると思います。
腰や臀部からの影響、腰痛を感じていなくても、腰が原因で足に症状が出ることもあります。この場合痛みでなくだるいと訴える方も多いですね。
続いて、水分不足。
体液には、いろいろな物質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)が含まれていています。健康な人は、身体に必要な水分量、体液に必要な物質の量を一定に保っています。

塩辛いものを食べたら水が飲みたくなるのは、そのためです。体内の塩分濃度(ナトリウム)が高くなるので、一定に保つために水分が必要になります。

運動をして汗を大量にかく、下痢やおう吐で大量の水分が体外に出てしまうことにより、一緒にナトリウムやカリウム、マグネシウムなどが出ていってしまって、水分バランスが崩れることにより、足がつり痛みを出します。

では、他にもいっぱい筋肉あるのに、何でふくらはぎなんだ?という疑問が出てきます。
調べてみましたがはっきりとはわかりません。
心臓から遠いから血流不足になりやすい。(血液も水分なので、血液が不足すると水分も不足します)
心臓より下にあるから、うっ血しやすい。
心臓からでた血液(動脈)は、主に心臓のポンプ作用で全身に送ります。そして全身に回った血液は、主に筋ポンプ(筋収縮)によって心臓に血液(静脈)を送り返します。末梢の筋肉は特に使うので、疲労し、つりやすくなる。
腕や手に起こりにくいのは、心臓に近く、わりと高い位置にあるため、下肢ほど筋ポンプを必要としない。
ふくらはぎは、下肢の遠位の筋肉の中では、大きく、場所も下にあり、血液を引き上げなければいけないので、筋ポンプを必要とする。
こういった理由からでしょうかね。

そんなに歩いていないのに、足がだるくなることが多い。むしろ仕事はデスクワークです。
こういった場合も、足の筋ポンプを働かせていないために、下肢に血液が溜まります。当然血液が動かないと水分や老廃物もたまり、痛みやだるさ、むくみの原因になるのです。

閉塞性動脈硬化症
血液がコレステロールなどで、血管に付着し、血管が狭窄したり、血栓になることにより、足にしびれやだるさ痛みがでてきます。ひどくなると、歩行時にお尻やふくらはぎに痛みを伴います。腰部脊柱管狭窄症とよく似た症状を呈するので、識別に注意が必要です。心配であれば足の甲の動脈の拍動を感じれるか確認してみてください。拍動が感じなければ要注意です。

腰が原因で、足に痛みが出る場合
これはわりとご存じだと思いますが、腰から出ている神経が足にいっていますんで、腰が悪くても足に痛みが出ることがあります。
腰部ヘルニアが原因であったり、腰部の筋肉(大腰筋)が原因であったりします。下のページを参考にしてください。
http://homepage2.nifty.com/pekingdo/zakotusinkeituu.htm
師匠のページなので、読み疲れますが、わかりやすく書いています。

鍼灸が適応なのは、筋疲労と腰が原因の時です。鍼ですと大腰筋、腓腹筋、ヒラメ筋などに直接アプローチできます。筋疲労により硬くなった筋肉を緩めて、血流を改善することにより、回復が早くなります。腰に関しては、大腰筋によって締め付けられている神経や血管が刺鍼により緩みますので、足の痛みがなくなります。

こういうことにならないためには
身体にいい食事をして、血液がドロドロにならないようにする。
運動をして足の筋肉をつけ筋ポンプが衰えないようにする。
筋疲労がある時はマッサージをしたり、暖めて血流をよくする。
水分をこまめに摂り、身体の体液バランスを崩れないようにする。

このあたりを守っていただければ、だいたいのものは解消できます。まぁどんなことにも当てはまりますが、運動、食事、休息。これをしっかりせぇよということですね。

 



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