うちにはスポーツをする方が多く来院しています。
日々運動をして、痛めて、施術をしてを繰り返します。
それぞれ、理想の姿、フォーム、動きがあり、それに近づけるため日々努力をしています。ただ、その理想というものにならないのが難しいところです。
というのも、本人は理想の動き、フォームをしている認識です。間違ったことをしようとしているわけではありません。当たり前ですが。
理想の動き、フォームをしようとしているけど、間違った動きになっちゃう。練習にしても、いい動きをやっているつもりでも、間違った動きをやっている可能性があるわけです。
補正した方がいいけども、補正できない可能性が高い
だから、体を痛める
無理に補正しているために、逆に負荷がかかってしまう。例えば、肩が内巻きに入って猫背になってしまう。それを補正しようとして、肩甲骨を広げたり、背中に寄せて、内巻きを補正する。
宗すると逆に背中を過剰に使ってしまう。
無理が生じるので、スムーズな動きができなくなる。それをスムーズになるように繰り返し補正して、練習していれば、力むことなく、無理なく理想の姿勢になる。
本当でしょうか?
まさしく理想はそうですが、そういうふうになる人もいれば、ならない人もいます。もっと言うなら、ならない人の方がほとんどです。それが現実です。
いつも思うのですが、理想は求めないといけないですけど、理想ではなく、「自分にあった理想」というものが必要だと思うのです。
野球をやっていたこともあり、元プロ野球選手の古田敦也さんの「フルタの方程式」というyoutubeをよく観ます。
多彩いゲストを呼んで、野球について深堀するものです。現役選手からかつてのスター選手、めメジャーリーガーなど非常に興味深い。
昔こうだったとか、凄かったというような、雑談ではなく、こんな練習をしていたとか、こんなことを意識していたとか、野球をやる子供から大人、実際の選手までが勉強になるような内容です。
そこで出てくるゲストが話す内容は、それぞれが違って、個性があって多様なのです。もちろん求めているものや、理想は同じであっても、その過程やアプローチ、感覚、捉え方は全然違います。
面白いのが、指導者が言っていたことは、自分には合わないとか、間違っているとか、多くのゲストがおっしゃっていることです。結局自分にあった練習やフォーム、取り組みをやらないと、うまくいかないということです。
同じ内容でも言い方、言い回しで全然違うものになります。受け取る側も、人によって聞き取り方、受け取り方が違うものになります。
明日までにこれやっといてね
“自分に気にかけて言ってくれてるんだ“
“何で俺だけにいうねん“
“ということは、明日これをやるんだな、じゃーこれを重点的にやっておこう“
“パワハラ?“
“私に気があるの?“
どれが正解かはわかりませんが捉え方は様々です。
うちにはクラシックバレエ、ヨガをする方もいらっしゃいます。聞いていると皆さん苦労されています。他のスポーツや動きよりも、柔軟性が重要な要素だからです。
プロや先生、教科書にあるような柔軟性を、素人や駆け出しの人たちにも、求められます。
これってかなり酷なことです。
教える方も、教わる方もそれに邁進します。
柔軟性がないのに、その動きをやったって無理なのに、それを求められる。無理な柔軟性のために、そこに到達するために、違うところを過剰に使ってしまい、痛めたり、無理に柔軟をして関節を痛めます。
通常指導者は、その人が今できる理想の動きを見極めなくてはいけないはずです。過剰に上を求めると、体を壊すだけです。ひどいと骨折したり、靭帯を痛めたり、オーバーユースになって痛みが出る状態になります。
狭い世界にいると、それが当たり前になってしまいます。
痛めるのは、できない自分が悪いから。
そうなってはいけないと思うのです。踊りだって、今できる理想の動きをやる方が、生き生きと躍動感があっていいのではないかと思うのですが、難しいところです。
BABA鍼灸北京堂大阪
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
電話:06-6821-3000