人間は、年齢と共にいろいろなところが衰えてきます。嫌なことですが、例外はありません。
フラフラ安定せず、転倒しそうになる。うちにいらっしゃる患者さんは比較的若い方が多いので心配はありませんが、高齢の患者さんの話を聞いていると、ちらほらと耳にします。
衰えというと、単純に筋力の低下だけに意識がいきますが、それだけではありません。
例えば筋肉の協調性
ボールを投げるのに、肩だけを回すわけではありませんよね。足を上げたり、腰をひねったり、背中を張ったり、投げるほうの腕じゃない逆の手でバランスとったり、首をひねったり、肘を曲げたり、手首を使ったり、指の筋肉を使ったり、様々な筋肉が連動して、投げる動作を行います。
運動音痴いわれる人は、この一連の動作をうまくできない方が多いですよね。投げ方がぎこちない。(笑)
運動を出来ていた人も、年齢と共にできなくなってきます。運動しているときに限るとまだましですが、日常生活でも影響の出る状態になってくるわけです。これの自覚が難しい。ちょっとした段差、対向する自転車、駆け込み乗車、ふとした動作の時に、体がついてこないというやつです。
協調性の他に、視力、反射神経、平衡感覚、反応時間などが衰えてきます。予防としては、片足立ちで両手を広げバランスを保つ。
目を閉じてバランスを保つ。
片足立ちでボールをつく。お手玉をするなどが効果的です。
市町村でやっている健康診断と一緒に体力測定もやってほしいですよね。自分の体力や運動能力がどの程度か把握して、その人の能力に応じたトレーニング法を処方するなんてことをやれば、もう少し健康に歳を重ねるんじゃないかと思うんですけどね。
近所のお母さんと話をしていたら、自転車の学生と衝突しちゃってという話になりましてね。避けれず、バタンと腰をうってしまったらしく、歳をとったのを感じると嘆いてらっしゃいました。病気でもそうですが、なってしまってからでは遅いんですよね。ならないようにケアをする。老化に備え運動をする。
皆さんできていますかね?いろいろな角度から老化を見直さないといけませんね。