2019年8月1日木曜日

会陰

体には沢山のツボがありますが、臨床で使わないものも数多く存在します。

・ツボを使う疾患に出会っていない
・使用するのに困難な場所にある
・忘れた

いろいろとあると思いますが、場所が場所だけに臨床で使うことのないツボを紹介します。

会陰(えいん)

漢字の印象や響きで、どこにあるかはなんとなく察しがつくかと思います。あるいは、女性で出産経験のあるか方は、耳馴染みのある言葉かと思います。

場所
男性だと
肛門と陰嚢の間

女性だと
肛門と陰裂の間

医道の日本より引用
こんなところにあるツボなので、臨床で使うことはほとんどありません。専門学校のときにツボの授業で習ったくらいです。そんなマイナーなツボなのですが、こちらが使用するわけではありませんが、最近患者さんご自身で刺激してもらっています。


うちの勉強会に、広島からいらっしゃっている先生がいます。その方は、70代で現役でやっている先生の下で勉強されています。その大先生が会陰のツボや、女性器や男性器周囲のツボに臨床で実際に鍼をしたり、お灸をしたりしていると教えてくれました。

便秘や尿きれの悪さ、過活動膀胱、男性不全、痔など、様々な症状に効果があるそうです。実際に患者さんも満足されているとおっしゃっていました。

現代医学的鍼灸より引用
上の図をみていただくと、陰部神経の枝が会陰部にきています。これを刺激していると考えられます。

うちの患者さんで80代の女性が、坐骨神経に沿ってヘルペスがでて、それが肛門周囲や陰部周辺にまで波及しました。ヘルペスは神経が大好きなウイルスで、神経に沿って発疹がでて、ピリピリと痛みます。発疹が引いた後は神経痛となって痛んでいました。

その方に後方から陰部神経の刺激を行っていたのですが、効果がいまいちだったので、会陰部にパイオネックスという張り付ける鍼を貼ってもらいました。

こんなやつです。

貼っている間は、痛みがなくなるのと、睡眠が1~2時間ごとに目を覚ましていたのが、3~4時間寝られるようになったとのことでした。

本日も70代の男性で頻尿、残尿感のある患者さんに処方しておきました。

人間の体っておもしろいですね。体のもつパワーに関心してしまいます。


大阪吹田-江坂駅の鍼灸院
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
電話:06-6821-3000




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