「先日の講義では、棘突起を1本刺しただけでしたが、臨床では首から腰まで刺すこともあるのでしょうか?」
これは、夾脊穴に捉われず、その内側の棘筋などの、背骨の正中に近い鍼をしたことに対する質問ですね。
まずは、症状ありきです。首から腰にかけて正中に近い部位の圧痛がみられたり、脊髄神経後肢による反応がみられたら、頸から腰にかけて刺鍼していただいてもいいと思います。
ただほとんどの方が、頸部から胸部の上部、腰部など単体で症状を訴える方が多いように思いますので、首腰にかけてやらなくてもいい場合が多いように思います。長時間同姿勢が多いなど、背骨のつまり感が多い方などに効果的です。
・「鞭打ちとぎっくり腰は似たような現象でしょうか?」
急激な負荷が筋肉にかかり、がちっと固まる。炎症による筋肉の異常収縮など。重たい頭、自動車事故のような負荷のかかり方、筋肉の大きさなどの違いはありますが、似たような現象と考えています。
腰の場合、抜けるようなぎっくり腰があります。力の入らない、収縮する力がない状態です。首でそのような状態の患者さんを診たことはありません。
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