2014年6月22日日曜日

 鍼灸では、体に触れて筋肉の硬さを診るだけでなく、いろいろなものを診ながら治療に役立ててます。

その一つが目を診るということです。

目というのは東洋医学でいう、肝の臓腑と係わりの深いところです。東洋医学でいう肝と現代の肝臓は役割や働きなど、少し違う部分もあるのですが、細かいことは気にせず同義として扱っていきますね。

人間はいろいろなものから情報を得ているのですが、ほとんどが目から情報を得ています。パソコン、やスマートフォン、本や書類、相手と話すときや、歩いて移動する時、様々な場面で目を使って情報を得ています。

それだけ使っているので当然疲れやすいのですが、体の不調も目に出てくる場合があります。

目というのは、いろいろなことに使われるので、血液や酸素が沢山必要になります。或いは、良い状態に保つために、老廃物をどんどん排出しないといけません。そのために、目には沢山の毛細血管があるといわれています。

疲労や寝不足、ストレスなどで、体全体の血流が落ちると、毛細血管の沢山ある目はいち早くそれが反映されてしまいます。目の下にクマができることありますよね?

目の下の皮膚というのは、他の部位よりも薄いので、血液の色を反映するといわれています。つまり、疲労や寝不足、ストレスなどで、全身の血液の流れが悪くなり、ドロドロになることによって、目の周りに栄養豊富で酸素を多く含んだ新鮮な血液が供給されてないですよ~ということになるわけです。

肝臓は血液を貯蔵したり、アルコールの分解、有害物質の無毒化をを行う重要な器官です。お酒をよく飲む方は、肝臓の機能が低下するので、肝臓で貯蔵されている血液に胆汁が漏れ出すことによって、目が黄色くなったり、濁ったりする方が多くなります。病気になっていなくても、肝臓を酷使しているので、アルコールを分解しきれなかったり、血液の供給が弱かったりして、目にサインとして出てくるわけです。

疲れているときや寝不足の時に視力を測ると、通常よりも視力が落ちていることがあります。それも、血液の供給不足や分解、解毒作用の低下によるものと考えれられます。

他にもいろいろあるのですが、こいったことは、鍼灸師だけでなくお医者さんも普通に診ているものです。ちょっとのサインも見逃さないようにしたいものです。



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