2012年12月4日火曜日

重なる




 

 

 医道の日本という、鍼灸や手技などを取り上げた月刊誌を購読しているのですが、今月の特集が高血圧症と鍼灸治療というものでした。

そしたら、昨日の患者さんが「高血圧は鍼灸で治るんですか?」と質問をされました。不思議なものです。宿題をしたところがそのままテストに出た的な。(笑) そんなやらしいもんではありませんが、こういったことって不思議とあるもんです。

まず、血圧というのは、血管の中を流れる血液の圧力のことです。

上の血圧=収縮期血圧で、心臓が収縮して全身に血液が送り出されるとき動脈にかかる圧力。
下の血圧=拡張期血圧で、全身から血液が戻ってきて、心臓が拡張した時の動脈の圧力。

上が140で、下が90mmHg以上を高血圧とされています。

さて高血圧だと何で悪いかというところですね。

血圧が高いと、常に血管に負担がかかっているので、血管の内側の壁が傷ついて、そこにコレステロールのような脂質が付着して、血管が細くなったり、詰まってしまったりします。

この詰まりが、脳や心臓のような重要な臓器で起こると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞や狭心症を引き起こします。あんまりピンとこない方もいるかもしれませんが、脳や、心臓に障害がでますと、命に係わりますし、発症してしまうと半身まひや、言語障害などの重篤な症状を呈する場合もあります。

では原因です。

腎臓や内分泌などの病気が原因で起こる二次性高血圧と、病気がないのに起こる本態性高血圧に分類されます。

二次性高血圧は、難治性の病気のことが多いので、まずは元となる病気の治療が第一前提となります。腎臓は体の血液をろ過したり、塩分濃度を調節しますので、この腎臓の機能が落ちると、血中の塩分濃度が高くなったり、血液がろ過されず老廃物が溜まって血液がドロドロになって血管を詰まらせる原因にもなります。内分泌は腎臓とも関係しますが、腎臓で分泌されるアルドステロンというホルモンが塩分を血中の塩分濃度を調節しますので、同じように原因となります。

本態性高血圧は、塩分の摂りすぎ、運動不足、肥満、喫煙、ストレスなどが原因で起こると言われていますが、現代人のほとんどが高血圧になる原因のものにさらされていますよね。

高血圧の90%の人が後者の、本態性高血圧で、自覚がなく進行している場合が多いようです。

さて鍼灸で治るかですが、治りますと言いたいのですが、この治るという言葉は難しい。基本的に鍼刺激をすると、体性―内臓反射により、自律神経を調節しますんで、血管を拡張させたり、内分泌に影響したり、血圧を調節して、血圧は下がります。ただ、皆さんの想像する、鍼をしました、血圧が下がりました。はい治りました。とまぁそんな都合のいい話ではないということですね。

この聞いてきた方も、問診していると、飲酒、喫煙、運動不足などがありましたしね。

他の症状でもそうですが、食生活、運動、睡眠をある程度見直さないといけませんよというサインですね。全てを見直せなくても、どれか一つでも見直していけば、自分の体に目を向けるいい機会になるので、毎日欠かさず運動をする。みたいな感じで、体をいたわってほしいと思います。

でその方にもお話したのですが、この寒い時期は血圧が変動する危険な時期なので注意が必要です。

例えば、入浴前に暖かい部屋から寒い脱衣所に行ったとき、寒い脱衣所からいきなり浴槽に飛び込んだとき、寒い日に急に起きて動き始めたとき、朝一の喫煙、うんちをしようと気張っていたときetc...。

こんな時は、一気に血圧が上がりますので、高血圧の方、年配の方は特に注意が必要です。

寒い日は生物の生命機能が落ちますので、気を付けましょうね。いつも暖かくして、体温を上げるようにしておきましょう。

そんな時に、鍼灸はいいですよ~。(笑) 

てなオチでよろしいでしょうかね。

 

さて話は変わりますが、今年のクリスマスも一人で過ごすことになりそうです。どうもクリスマスとは縁がないようですね~。(笑)

今日のmusic,,,"All I want for Chiristmas@Michal Buble

 

 

 

 



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