鍼を打って置いている間に寝れるかどうか
うちの施術は、20分~30分で鍼をうちます。その後20分~40分鍼を置いておきます。置鍼(ちしん)といいます。
その置鍼の間にスースーとズーズーとグーグーとスピースピーと寝れるか、そこまでいかなくてもウトウト。現実と夢の間を行ったり来たりできるかどうかです。
交感神経が優位
痛みがある、体がつらい、緊張している、怖い
昼間の起きているとき、運動しているとき、仕事しているとき、緊張しているとき、疲れているとき、ストレスがかかっている、鬱症状
副交感神経が優位
リラックスしている、ウトウトしている、暖かい、心地いい、眠たい、寝ている、気持ちがいい、お風呂に入っているとき
施術中に寝れないということは、交感神経が優位な状態です。
痛みが強い、鍼が痛い、姿勢がしんどい、慣れないところで緊張する、他人がいるから緊張する。
これらが考えられます。
痛みが強いと、鍼の刺激もきついです。強張っているところに鍼をすると、刺激が強くっ感じますので、余計に緊張します。
姿勢がしんどいのは、体の緊張が強く、ベッドに体がなじんでいないことを表しています。リラックスできると、同じ姿勢もしんどくありません。しんどいのが気になり、体が緊張しますので、交感神経が優位になります。
鍼が怖いな~って思うと、体が防御態勢に入り緊張してきます。体を鎧のように固めますので、鍼が入りにくくなります。
はじめての来院。知らないところ、知らない先生、知らない鍼。緊張緊張…。体はカチカチになります。
こういう理由から、リラックスできず、ウトウトすることはありません。
一方、ウトウト寝れる人。
鍼の刺激が心地いい、置鍼によって全身の血流がよくなる、体ポカポカ。鍼の先生が信頼できそう、赤外線の照射がポカポカ気持ちがいい。
鍼を打つときに施術者の押手が体に触れます。これらのスキンタッチが患者さんに安心感を与えます。そうするとトローンとしてきます。
施術中はうつぶせになっています。通常人間は横になると、体を休めるモードに入るので、それだけでもウトウトしてきます。
コリが強いのと、ケガやぎっくり腰などでは、症状の質が違います。
この前いらっしゃった線維筋痛症の患者さんの施術をした時に、寝れる寝れないの話になったんです。
横浜の時に、5年以上通院されていた繊維筋痛症の患者さんがいました。線維筋痛症は全身の耐え難い痛みがあり、生活をするのも大変な状態になります。
繊維筋痛症は、痛みを制御する体の機能が正常に働かない病気です。
インフルエンザなどの高熱になったときに、全身の筋肉痛、関節痛がでることがありますが、それが四六時中あるような状態。
生理痛のひどい状態が四六時中ある状態。
なので線維筋痛症の患者さんは、鍼治療も大変です。鍼も痛い、姿勢もつらい、なので当然寝れません。リラックスなんてできません。
その横浜の患者さんが、僕が大阪に帰る前くらいでしょうか、置鍼時間を終えて鍼を抜きに行ったときに言われたのです。
不覚にも寝てしまいました。
これを聞いたときは、めちゃくちゃ嬉しかったことを思い出します。リラックスできた、そこまでよくなったという証拠なんです。週2回通っていたのが、1週間に1回になり、2週間に1回になり、10日に1回になり、1か月に1回になり、症状があるときに来院されるようになる。
そんな話を繊維筋痛症の患者さんにお話したら、ものすごく驚かれていました。
置鍼中に寝ることなんてできるんですか⁈⁈
置鍼中は痛くて痛くて、そんなことは考えれれません。話していないと気が紛れないのでずっと話ているのもそのせいなんです。
そんなことをおっしゃっていました。
さらにもう一つ。
目標ができました。線維筋痛症になって、絶対治してやると思って、目標のようなものを書いているのです。例えば、散歩に行けるようになる、仕事ができるようになる、子供と遊べるようになる、スポーツができるようになるというように。
症状が強いときは想像することもできませんでしたが、スキーに行けるようにもなりました。
次は、鍼をしているときに寝れるようになりたいです。
痛みや辛さは、客観的に数値化できるものではありません。なので難しいのですが、置鍼中に寝れる寝れないというのは、症状の重症度合いの指標になると思います。
そんな話をしていた翌日に、繊維筋痛症の方から問い合わせがありました。
大阪吹田-江坂駅の鍼灸院
吹田市豊津町18-4ウイニング・パラ江坂1B
電話:06-6821-3000
電話:06-6821-3000
mail:ba2.hariq@outlook.jp
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