痛みの治療において、血流改善が重要なのはご存知の方も多いと思います。
何で重要なのかを改めて書いておこうと思います。
痛みを感じているときは、その場所に多くの発痛物質が発生します。
代表的なものは、ブラジキニン、セロトニン、ヒスタミン。そしてさらに、発痛を増強する物質がプロスタグランジン、サイトカイン、サブスタンスP、CGRPといわれるものです。
痛みがあると、自律神経の交感神経が優位になり、筋肉が緊張して、血管が収縮します。その中を通っている血管は圧迫され、血行が悪くなります。血行が悪くなると、発生した痛みの物質が流れることなく、そこに留まることになります。
痛みの物質が長く留まれば、痛みは強くなりますし、痛みのせいでその場所はさらに硬くなるので、痛みの悪循環に陥ることになります。
なので、その場所の筋肉を緩め、新しい血液をどんどん供給して、発痛物質や老廃物を、早く流してやらなければいけません。
血液というのは、人間が生きていく上で必要不可欠なものです。車のガソリンと一緒です。これがないと止まってしまいます。病気やケガ以外で血液がいかなくなるということはありませんが、硬さやコリ、緊張で、100いっていたものが、50にでもなったら、それはしんどいですよね。
ただ、一般的には血液以上に、酸素のほうが必要不可欠なんじゃないの?と思われているかもしれません。
もちろん必要不可欠です。ただ、酸素だけで体の隅々にいけるわけではないのです。肺から取り込まれた酸素は、血液と結びついて、体の隅々に送られるからです。
つまり、必要不可欠な酸素も、血液がないと、体の隅々まで供給できないということになります。
また、組織を修復したり、ウイルスや細菌と闘う免疫機構は血液の中に存在します。早く治したければ、どんどん血流をよくして、新しい血を送り込んでやらなければいけません。
筋肉を緩める→血流をよくする→新しい酸素、栄養、血液を供給→傷んでいるところを修復する。
この+のサイクルを常に行っていると、病気やケガになりにくく、疲労もたまりにくくなります。この+のサイクルを維持する最たるものが、鍼灸やマッサージ、運動です。鍼灸でメンテナンスをしておけば、健康な状態を保てるようになりますので、定期的に利用していただければと思います。
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