最近ネットのニュースに
こんな記事がありました。
つけ麺で有名な大勝軒のお家騒動?です。大勝軒の主人山岸一雄氏が今年の4月になくなった際の告別式でのお話です。
弟子の分裂の話が掲載されています。よくある話ですよね。いろいろ大変やな~なんてみていたら、うちの患者さんからこんなことになっているみたいですねといって、
ブログの記事を教えていただきました。
記事によると、治療の仕方が北京堂式、浅野式、二天堂式、燕堂式なるものに分かれているとのことでした。
知らないところでよくわからなくなっています。(笑)
北京堂の治療法というのは、北京堂を始めた浅野先生が、大腰筋刺鍼に代表される深鍼、多鍼の治療方法を確立されたのが始まりです。詳しくは
こちらを参照してください。
各地で北京堂の治療を受けられるようにとの意向で、弟子を養成して治せる鍼灸師を増やしていかれました。
弟子といっても浅野先生の人柄で、大した縛りがあるわけではありません。上納金を納めるわけでもなく、定期的な集まりがあるわけでもなく、あぁしろ、こうしろと指示があるわけでもありません。
弟子の期間に関しても半年~一年くらいで、何かをクリアしてOKをもらうわけでもなく、浅野先生の日程に合わせて、放り出される感じです。(笑)
治療所を作って弟子に譲り、また違うところで治療所を作っては、移動をするということをされていました。もちろん、弟子の方が自分で治療所を開設してやっている場合もあります。
また、内弟子とは別で浅野先生のところには、見学者が常にいらっしゃっていて、その方たちが北京堂式を謳って施術をされています。
また、神戸の中野先生が「炎の鍼灸師養成講座」というものを主催されていて、そこで北京堂式の施術を教えていらっしゃいます。その講座を受講された方も、北京堂式を謳って施術をされています。
そんなこんなで、北京堂式の治療をやる方が増えたことが、今回のブログの記事になっていたんではないでしょうかね。
なんでもそうですが、技術の継承とは難しいものです。北京堂の治療は、誰でもわかりやすく、治療効果が高い施術というものです。
しかし、飲食店と一緒で、同じ味を誰でも再現して提供するというのは、画期的なレシピを作るよりも難しいものです。
また、そういった北京堂式の治療所で施術を受けて、効果が出なかった患者さんが、浅野先生のところに行かれた時に、他の北京堂式の施術を受けても効果がなかったとい言った場合、同じ治療をやっていない、手を抜いていると浅野先生は思われるようで、そういった区分を設けるようになったのかもしれません。
ただこれも、以前から書いていますが、鍼の刺激量というのは繊細なものです。
初めての人、体力のある人、痛みに強い人、弱い人、敏感な人、鈍感な人、年齢など様々ですよね。
先ほどの記事には
「
ホームページに載っている北京堂の治療(以下、浅野式)と北京堂式治療は違いについて
北京堂式治療は刺入が浅く、置鍼時間も20分と短く、鍼の本数も十本ぐらいですし、刃鍼も使いません。
一方浅野式の治療は刺入が骨に達するまで深く、置鍼時間も40分以上と長く、鍼の本数も60~80本ぐらいと多く、刃鍼も使用します。」
と書かれています。当然症状の軽い人に、これだけの治療をやったら大変なことになります。全ての人にこの治療をできるわけでもありません。その人にあった適切な刺激量というものがありますからね。
もう一つ、浅野先生は弟子のことを褒めることはまずありません。貶してばかりです。(笑) 実際僕が弟子期間中も兄弟子のことを、良く言ってたことはありませんでした。師匠からみたら、そんなものです。僕も何を言われているかわかりません。(笑)
それを聞いた見学者や弟子の中には、そのまま鵜呑みにする方々もいます。そういったところで、あそこは同じ治療をやっていない、効果が出ていないと思うのかもしれません。
決まり事の少ない、緩やかな集まりなので、人が増えてくると、どうしてもこういった事態になってきます。内弟子だけでも色々と大変でしたが、見学者や受講者など人数が増えてくると、なにがどうとか把握することもできなくなっています。実際、内弟子でも会ったことがない人もいますし、見学者や受講者が何人いるかも知りません。
患者さんが混乱しなければいいんですけどね。よくしたい、痛みをとりたい、辛さを解消したい。先生方の想いは一緒なんでしょうけどね。
さて、うちは何式になるんでしょうかね?深鍼、多鍼、刃針を使うこともあれば、20分くらいの置鍼の時もあれば40分の置鍼の時もあります。浅い鍼の時もありますし、炎の鍼灸師養成講座も受講しました。
患者さんがよくなり、その人にあった刺激であれば、何式だろうといいと思っています。
大阪吹田-江坂駅の鍼灸院